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正しいインフレとデフレ

インフレとデフレを正しく理解している方がほとんど居ないのでこれからご説明する。インフレと言えば値段が上がること、デフレと言えば値段が下がること、これくらいしか理解して居ない方がほとんどだと思う。そこである会社を例に話すこととする。ある会社では弁当を売っている。その会社では15年前から弁当の値段を550円で変わらず売っている。日本のマクロ経済は15年前はデフレだったが、現在はインフレとなっている。現在はインフレ率が3%を超えている。米の値段はこの1、2年で2倍以上になった。私の行っている床屋では3年ほどで値段が1.5倍になるなどこの数年、日本はインフレとなっている。そこで例に挙げた弁当店に話しを戻そう。その弁当店では、価格を引き上げると弁当が売れなくなると言って価格を据え置いている。では、皆さんに問題だ。15年前から価格を引き上げないこの弁当店は本当に価格は変わって居ないのだろうか?答えはNOだ。なぜなら、かつて550円で買えたこの弁当店以外の様々な商品が今は550円では買えない。現在インフレの日本ではかつて550円で買えた商品は600円とか700円とか価格が上がっている。15年前には550円で買えた商品を買うのに現在は50円とか150円とか余計に支払わねば同じ商品を手に入れられない。このことは貨幣の価値が50円とか150円分下がったのだ。これがインフレだ。では例に挙げた弁当店の弁当はいかがだろう?この弁当店では現在、他社が600円、700円で売っている弁当を550円で売っているのだから他社と比較した場合、実質値下げを行っているのと同じなのだ。つまり、インフレ下では商品の価格据え置きと言うのは事実上の値下げなのである。この弁当店はここ数年、赤字になったと騒いでいるのだが実質値下げを行っているのだから利益が減り赤字になるのは当然なのだ。では、この弁当店はどんな対処をすれば良いのだろうか?私が今、申し上げた通りこの弁当店では実質値下げを行っているのだから実質価格据え置きとなる価格まで名目上の価格を引き上げれば良いのだ。まとめればインフレ下では商品の価格据え置きは実質値下げになり、逆にデフレ下では商品の価格据え置きは実質値上げとなると言うことだ。皆さん、ご理解頂けただろうか?
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